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講演・講座
ラフカディオ・ハーンの父方のルーツはケルト(アイルランド)の民人であった。この民族のルーツはヨーロッパの臍(へそ)とも言うべき現在のオーストリア、ザルツブルク近郊の山中にあった。そして彼らは此処から西に向かって壮大な旅(移動)に出ていくのである。
ケルトの民は旅する民であった。ボへミアンとも言われ、貧しくも力強い「流浪の民」であった。途上で出会ったラテン(ローマ)の軍勢に百戦百敗してイベリア半島に逃れ、遂に海を越えて北上し、ブリトン島(現在のイギリス)の周縁部にたどり着いた。現在のスコットランド、ウェールズ、アイルランドである。
旅する民は組織的な戦や国家形成・維持などは苦手であった。しかし芸術を生み出し、これを伝承していく文化力はすぐれていた。この心は詩や歌に託され、絵や踊りを演劇に結実して今日に伝えられている。
ハーンはその血を受け継いでいたと思われる。美しい散文は誌的で、民族の魂が込められた民話や説話や諺などへの愛着は大きかった。私たちの知る『怪談』や『骨董』はこの心から生み出されたものであった。
この市民講座では、熊本に約三年間いたハーンの心に繋がってアイルランドの心を皆様とともに楽しみたいと思います。皆様ぜひお越しください。
(熊本アイルランド協会のホームページより)
第1回:5月25日(土)「アイリッシュ音楽の旅」本間康夫(崇城大学名誉教授)、アイリッシュ・クリーム、キョールトリ
第2回:6月29日(土)「流浪の民=ケルト民族=」西川盛雄(熊本大学名誉教授)
第3回:7月6日(土)「アイルランド妖精の旅」高木朝子(熊本高等専門学校准教授)
第4回:8月3日(土)「アイルランド系アメリカ人小説のうちに見る”Irish Spirit”」八幡雅彦(別府大学短期大学部名誉教授)
第5回:10月26日(土)「未定」池田志郎(英米文学研究者)
第6回:12月7日(土)「アイルランドの音楽と朗読」斎藤幸子(石蕗の花代表)ほか