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八雲の足跡を訪ねて

小泉凡(著)、市原麻里子(絵)

内容

謎の道程〜姫路から下市へ〜
下市にて〜盆踊りのその後〜
ふたりの旅〜その1 八橋・由良〜
ふたりの旅〜その2 浜村〜
伯耆から隠岐へ〜境港〜
幽霊滝の話〜黒坂〜
故郷の表象〜大山〜
神々の国の首都へ〜松江での本拠地〜
異空間の接点としての魅力〜松江大橋〜
城山界隈〜千鳥城をめぐって〜
きつね〜城山稲荷など〜
夜歩く大亀〜月照寺〜
橋姫の話〜普門院〜
赤子塚の話〜大雄寺〜
寺に想うこと〜洞光寺・龍昌寺など〜
黒髪への憧憬〜客神社〜
帰還を祈る山〜嵩山とあみだ寺のびく尼〜
意宇の社巡り〜その1 武内神社から大庭大宮へ〜
意宇の社巡り〜その2 八重垣神社〜
開眼祈願〜一畑薬師〜
平凡なる非凡〜簸川平野〜
昇殿と恩返し〜出雲大社〜
海と遊泳〜稲佐浜〜
両部神道の美〜日御碕神社〜
島根・九州だよりから〜玉造〜
海神のお使い姫〜佐太神社〜
海と魂と〜加賀の潜戸〜
卵のきらいな神様〜美保関〜
近代化への驚異〜島後・西郷〜
島人として〜島前・菱浦〜
永遠の客人〜むすびにかえて〜

レビュー

「新日本海新聞」に30回(1985.10.2〜1986.6.4)にわたって連載された探訪記をまとめて、リプリント編集したもの。まれびとである異邦人である曽祖父ハーンが訪ねた場所を90年の時を超えて曾孫が、その縁の地を辿っていき、そこで感じた率直な印象を綴った民俗学的なエッセイ集。山陰地方の足跡を辿っていく曾孫の思いのなかで、過去と現在は静かにつながっていく。この地の風土や風物に対する愛着が溢れ脈打っている気持ちのよい書である。市原麻里子さんのカット絵も連載時と同じようにあり、趣をそえて楽しい。