投稿:2015年04月28日(火)
出雲大社の東隣にある島根県立古代出雲歴史博物館(島根県出雲市)では、企画展「入り海の記憶:知られざる出雲の面影」が5月17日(日)まで開催されています。
宍道湖・中海をはじめとする日本海沿岸地域の入り海と、人々とのかかわりの歴史を紐解く同展。展示解説のパネルには、ラフカディオ・ハーン(小泉八雲)『知られぬ日本の面影(Glimpses of Unfamiliar Japan)』からの引用が添えられるほか、同館所蔵の初版本や、ハーンの紹介を記した観光パンフレットといったハーンに関する資料も展示されています。
同展のポスターについて、文化情報誌『Catch』の記事。
また、宍道湖に浮かぶ嫁ヶ島の写真をポスターの背景に使用していますが、それもあえて青で表現しています。宍道湖といえば、夕日に染まる赤をイメージしがちですが、宍道湖、そして出雲を愛した小泉八雲は、日が昇る前の宍道湖を「神々の国の首都」のなかで次のように讃えています。「はるか湖の縁ふちまで長く伸びている、ほんのり色づいた雲のような長い霞の帯。それはまるで、日本の古い絵巻物から抜け出てきたかのようである」と—。この一節は、夜明け直後の淡い青色を帯びた宍道湖を想像させ、夕景だけではない宍道湖の魅力を語っているように思われます。
会期中は同館のカフェに、日本海や宍道湖の朝日・夕日を連想させる色が特徴の炭酸飲料も登場。また展示室内のグッズ売り場では、『知られぬ日本の面影』初版本の表紙のデザインを用いたトートバッグなどのハーン・グッズも販売しています。
山陰中央新報 – 古代出雲歴史博物館で「入り海の記憶」オリジナルジュース
こんにちは!アテンダントです。本日はショップより、現在開催中の企画展「入り海の記憶 ~知られざる出雲の面影~」(3月27日~5月17日)の関連商品について、ご紹介します!前回の展示図録に続いて紹介するのは、レトロな竹笹のイラストがプリ…
Posted by 島根県立古代出雲歴史博物館 on 2015年4月19日
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投稿:2011年11月19日(土)
今日11月19日、ラフカディオ・ハーン(小泉八雲)が熊本の土を踏んで120年を迎えました。
松江の島根県尋常中学校と同師範学校で1年余りにわたって英語教師を勤めたハーンは、熊本の第五高等中学校(現在の熊本大学)への転任が決まり、1891(明治24)年11月15日、小泉セツとその養父母一家を伴い、松江を出発しました。松江における送別の模様は、のちに「さようなら!(Sayonara!)」(『知られぬ日本の面影(Glimpses of Unfamiliar Japan)』)と題して作品化されています。
「さようなら!」は、ハーンの一行が松江の中心市街地を流れる大橋川を汽船で発つ場面で幕を下ろしますが、その後一行は人力車や船、鉄道を乗り継ぎ、開業間もない春日駅(現在の熊本駅)に同19日に降り立ちました。
さて、以前お伝えしましたハーンの来熊(らいゆう)120年を記念する大きなイベントが、いよいよ次の土曜日26日に熊本大学工学部百周年記念館で開催されます。主催者からは、昨秋私たちが松江で開催しました「ハーンの神在月」のように、全国の小泉八雲の関係団体・施設に参加のお誘いがありました。八雲会からも数名の役員が熊本を訪問する予定です。ハーン一行が実に4日間を要した松江から熊本までの旅程を、九州新幹線が全線開業した今年、私たちはわずか約5時間20分で進むことになります。
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