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定期講座「小泉八雲に学び・親しむ」2015年度第1回は「八雲会100年、小泉八雲を顕彰してきた人々」

松江市立中央図書館の定期講座「小泉八雲に学び・親しむ」は2015年度も開講します。第1回となる4月25日(土)は「八雲会100年、小泉八雲を顕彰してきた人々」。第一次八雲会の誕生から100年、そして現在の八雲会(第二次八雲会)が発足して50年を迎える新年度にふさわしいテーマで、風呂鞏さん(広島ラフカディオ・ハーンの会主宰、八雲会会員)がお話しします。

住吉神社(広島市)が発行する『月刊「すみよし」』で連載を持つ風呂さん。多くの回でラフカディオ・ハーン(小泉八雲)に触れていますが、今年2月号では「八雲会創立一〇〇年」と題して寄稿。今週末の講座の予習にもちょうどよさそうです。

月刊「すみよし」

風呂さんが主宰する広島ラフカディオ・ハーンの会が月1回開く例会では、今年1年を通して八雲会の歴史、ハーン顕彰に尽くした人々を取り上げています。例会ごとに作成される「ニュース」にも毎号、記事があります。

第173回「ラフカディオ・ハーンの会」ニュース(2015.1.10)

第174回「ラフカディオ・ハーンの会」ニュース(2015.2.14)

第175回「ラフカディオ・ハーンの会」ニュース(2015.3.7)

第176回「ラフカディオ・ハーンの会」ニュース(2015.4.11)

こちらは同会会員のブログより、4月例会の参加記録の一節です。

風呂先生は日ごろ、八雲を顕彰してきた人々への顕彰を促されています。
たしかに風呂先生をはじめ八雲を顕彰してきた方々によって、充実した退職後の人生を送らせていただいている私としても、何はさておき八雲を学ぶ時には、このことを心の柱として据え置かなければならないと感じています。
とくに、このたびは、当日検査入院されていたにもかかわらず、この会に来てくださった風呂先生への感謝を心に刻みます。そして、たとえば、これまでも本を読むことは大好きだった私ですが、この会を通じて八雲会の功労者である市川三喜を知っていたおかげで、さきごろの読書でも、何気なく読み過ごしてしまう安倍能成の「岩波と私」の文中、岩波が快活であることの説明として、岩波書店開店の前年、岩波と5,6人で立山に登った大正元年の話題のなか
《岩波は信州生まれの山男であり、しまいになるほどますます元気が出てきた。市河君は岩波より四つ五つ若いはずだが、案内頭の作十は、市河君に向かって、「先生、若い衆は先へ行かせてゆっくり参りやしょう」といった。しかもその若い衆とは岩波なのだから、いささか驚かざるを得ない・・・》とあるところ、市川三喜の吐息と苦笑の表情が感じられて、印象深いものになりました。

山姥珍道中記 第176回 「広島ラフカディオ・ハーンの会」参加記録

松江市立中央図書館定期講座「小泉八雲に学び・親しむ」の年間予定のチェックと申込用紙のダウンロードは、松江市立図書館のサイトでどうぞ。

松江市立図書館公式サイト

木原浩勝さんがふりかえる第11回子ども塾「スーパーへるんさん講座」

この夏休みの第11回子ども塾「スーパーへるんさん講座」で特別講師を務めた怪異蒐集家・木原浩勝さんが、Twitterで講義についてふりかえっていました。木原さんご自身「長い間、呟き損ねてました」とおっしゃいますが、このブログでも長い間、紹介し損ねてしまいました……。


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26日は八雲忌…ハーンに親しむ9月最後の週末

明日9月26日(金)は、ラフカディオ・ハーン(小泉八雲)没後110年の命日です。ハーンを偲ぶイベントを中心に、今週末の各地のイベントをまとめてご紹介しましょう。

松江

まず、小泉八雲記念館(島根県松江市)では、今日から28日(日)まで、遺髪塔に祭壇を設けて供養を行っています。

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「スーパーヘルンさん講座」から生まれた創作怪談集、松江市立中央図書館で閲覧可能に

7月に実施された第11回子ども塾「スーパーヘルンさん講座」から生まれた創作怪談集『子ども耳袋 in 松江』が完成しました。今年の子ども塾は、『新耳袋』シリーズで知られる怪異蒐集家・木原浩勝さんを特別講師に迎え、身の回りに伝わる不思議な話の再話に取り組みました。『子ども耳袋 in 松江』は松江市立中央図書館で閲覧可能です。

松江市ホームページ : 子ども塾 スーパーヘルンさん講座 「子ども耳袋in松江」 作品集展示

現存最古の警察署建築、ハーンの時代には建っていた初代松江警察署

月1回開講の松江市立中央図書館定期講座「小泉八雲に学び・親しむ」。今月の講座は明日26日(土)、松江市文化財保護審議委員の足立正智さんが「八雲がいた時代—松江の明治建築」と題してお話しします。

「松江の明治建築」といえば今年1月、雑賀幼稚園の園舎や北辰堂の線香工場として使われてきた建物(松江市雑賀町)が、解体を前に行われた調査によって、これまで1917(大正6)年とされていた竣工年が1880(明治13)年にまでさかのぼり、もとは現在の島根県第二分庁舎の位置(殿町)に建てられた松江警察署の初代庁舎であったことが明らかになりました。これは現存するものとしては全国で最も古い警察署の庁舎です。

庁舎竣工から10年後に、ラフカディオ・ハーン(小泉八雲)が松江にやってきます。ハーンの勤務校であった島根県尋常中学校と師範学校(現在の島根県南庁舎およびタウンプラザしまねの位置)も、警察署と同じ通りに面していましたから、ハーンもこの警察署の庁舎を日ごろ目にしていたに違いありません。

初代松江警察署の建物は、将来の移築保存を前提に解体され、それまで部材は松江市で管理されることになりました。建物の調査に当たった足立さんからは、明日の講座でその経緯のお話を聞けるかもしれません。

雑賀公民館のFacebookページが、一連の経過を随時取り上げていましたので、以下にまとめました。

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10月の松江市立中央図書館定期講座「小泉八雲に学び・親しむ」の内容変更について

八雲会のホームページをご覧の方の中には、松江市立中央図書館の定期講座「小泉八雲に学び・親しむ」の受講者もいらっしゃることと思います。同講座は通常、月1回土曜日に開講されますが、今月は10月30日、日曜日の開講ですので、受講者のみなさんはどうか曜日をお間違いなように。

また、今回の講師を務める小泉祥子・山陰日本アイルランド協会事務局長(八雲会常任理事)より、講座のテーマの変更についてお知らせがありました。当初予告されていたテーマは「おいしいアイルランド—アイルランドの食と文化」でしたが、小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)に関する最新の話題であり、自身が企画を担当した「オープン・マインド・オブ・ラフカディオ・ハーン in ニューヨーク:初版本と造形美術展」の報告が主な内容となります。今月13日までニューヨークで開催されていた同展の模様を、スライドとともに紹介するとのことです。

しかしながら、アイリッシュ・ティーとスコーンの用意は抜かりないそうですよ。松江市国際交流員のバーニース・デンプシーさんが講師を務めた6月の講座でも堪能した味が帰ってきます。そして、アイルランド音楽の生演奏も。八雲の曾孫・小泉凡さんがピアノ演奏で参加します。山陰日本アイルランド協会有志によるアイリッシュ・バンド「キョール・アガス・クラック」のメンバーでもある祥子さんと凡さんのミニ・コンサートといったところでしょうか。なお、同協会では、12月10日(土)にSTICビルでチャリティーイベント「モダン・アイリッシュ:ライフ&ミュージック」を開催しますので、「アイルランドの食と文化は、そちらでたっぷりお楽しみください」と祥子さんは話していました。

年度の後半折り返しを迎えた松江市立中央図書館定期講座「小泉八雲に学び・親しむ」。受講には年間のテキスト代1,000円が必要です。詳しくは、下記リンク先をご覧の上、松江市立中央図書館(電話:0852-27-3220)へお問い合わせください。

小泉八雲に学び・親しむ(平成23年度松江市立中央図書館定期講座)

新刊『ニューオーリンズとラフカディオ・ハーン』

『ニューオーリンズとラフカディオ・ハーン:「死者たちの町」が生む文化混淆の想像力』

島根大学附属図書館ハーン図書出版編集委員会編『ニューオーリンズとラフカディオ・ハーン:「死者たちの町」が生む文化混淆の想像力』が3月に刊行されました。八雲会の会員も多数、執筆・編集に携わっています。

本書は、アメリカでジャーナリストとして活躍していたころのラフカディオ・ハーン(小泉八雲)をテーマに、2009年に松江市立中央図書館、島根県立図書館、島根大学附属図書館が共同開催した展覧会とシンポジウム「アメリカのラフカディオ」の成果を基礎に、ニューオーリンズ時代のハーンに重点を置いて出版化したものです。テーマにふさわしく、本文書体には日本語の新聞に用いられる平べったい明朝体やゴシック体が使われています。

ハーンに関する論考のほかに、ハーンがThe Daily City Item紙に掲載した挿絵入りの新聞記事のうち30本の日本語訳が、「ニューオーリンズ」「音楽」「近代化」「社会問題」という4つのジャンルに分類・収録されています。「手回しオルガン弾き」「市民からの挿絵入りの手紙」「アイルランド人地区寸描」などの見出しが並び、中には「化け物たち」「ペリカンの幽霊」といった一見不思議なものも散見します。ジャーナリストとしてのハーンの姿に接し、19世紀末のニューオーリンズの空気を感じ取ることができるページです。

本書は現在、松江・出雲市内では主な書店の店頭で手にとることができます。八雲会でも販売していますので、この機会にぜひお買い求めください。

本書の概要は下記リンク先でご覧ください。

『ニューオーリンズとラフカディオ・ハーン:「死者たちの町」が生む文化混淆の想像力』

「ハーンの神在月」2日目

ハーンの神在月:全国・小泉八雲の会&ミュージアムの未来を考えるサミット」の模様を、先日掲載しました1日目にひきつづきお伝えします。

1日目のグループ討議「研究の場」の会場にもなりました松江市立中央図書館(松江市総合文化センター内)の八雲資料室では、サミットにあわせて特別展示がありました。普段は入室に事前の手続きが必要ですが、この2日間は自由に入室して展示を見ることができました。初版本や書簡などのレプリカを中心とした展示です。

小泉凡さんのスピーチ「ハーンを現代に生かす」。八雲の「生き神」をもとに書かれた「稲むらの火」が防災教材として近年多くの言語に翻訳されていることや、昨年ギリシャで開催された八雲をテーマとする美術展、凡さん自身も企画に携わる松江ゴーストツアー、小中学生を対象に松江で実施されている「スーパーヘルンさん講座」の事例が報告された後、トークのゲスト、前川知大さんの紹介に移りました。

劇作家・演出家の前川知大さんを迎えてのトーク「舞台の上の八雲:「奇ッ怪」の公演を通して」。「奇ッ怪〜小泉八雲から聞いた話」は、八雲の5篇の怪談を3人の登場人物が「聞いた話」として語り合いながら、ストーリーが進行していきます。世田谷パブリックシアターでの公演映像を見た後、前川さんと小泉凡さんのトークは、演劇における語り部が果たす効果と、八雲の生涯を取り巻く数多くの語り部の存在を出発点として、音、想像力などをキーワードに、「奇ッ怪」と八雲の世界を掘り下げていきました。

1日目に引き続き小泉八雲物産展&ブックフェアも開催。小泉八雲に関する新刊や古書、松江の歴史・文化に関する本、そして八雲会が編集・発行する本を販売しました。

今年3月に島根大学旧奥谷宿舎で開催されたアートイベント「奥谷タイムトンネル2」のために、島根県在住の写真家・アートプランナーの高嶋敏展さんが制作した「小泉八雲の夢みるベッド」。移民としてアメリカに渡った青年ハーンが、印刷工場から出た紙くずをクッション代わりにしたベッドで寝たというエピソードにヒントを得た作品です。

パネルディスカッション2「小泉八雲ネットワークの構築に向けて」では、八雲を生かす全国各地の取り組みに加えて、未来の可能性を話し合いました。新潟県南魚沼市で八雲に関する常設展示を行う池田記念美術館の広田かおりさんは、同館所蔵の貴重な資料の存在を全国の人たちに知ってもらうための努力の必要を挙げるとともに、日本一とも言われる豪雪地帯に立地する美術館らしさを生かした「雪女」にちなむ企画のアイディアを披露しました。富山大学附属図書館の栗林裕子さんは、八雲の蔵書からなる「ヘルン文庫」の定期公開など学生・市民向けの普及活動を紹介し、蔵書を生かした企画展の夢に触れました。またサミットに参加して、八雲の足跡がない土地で活動していても、自分たちはひとりではないと実感したこと、そしてこれからも情報交換していくことが小泉八雲ネットワークの第一歩になるだろうとの言葉が印象的でした。

焼津の小泉八雲顕彰会の坪井れい子さんは、「八雲の顕彰を楽しむ、発信する」ことをモットーに行ってきた、サロン会や八雲ゆかりの地訪問、八雲の長男一雄の著書復刊などの活動や、八雲が夏休みに滞在した焼津の顕彰の歩みを報告しました。若い人たちに八雲に関心を持ってもらおうと、小泉八雲顕彰文芸コンクールの小中高生の入賞者に同会の機関誌を贈呈しているそうです。熊本市現代美術館の冨澤治子さんは、今夏の企画展「へるんさんの秘めごと」とその関連プログラムをふり返りました。同展を通じて、熊本の小中学生がほとんど八雲を知らないこと、大人でも『怪談』以外はほとんど知らないこと、図書館では地域ゆかりの人物の書籍が禁帯出であることが多く敷居が高いことがわかったと指摘。八雲に関する継続的な取り組みの可能性として、教育現場との協同事業や夏休みのアートプログラム、八雲をテーマにしたパフォーマンスといった案が示されました。

地元松江の八雲会の石川陽春理事は、島根・鳥取両県の八雲ゆかりの地を網羅した『山陰へるんマップ』(製作中)を紹介。インターネット上で基礎データを網羅した地図を披露しながら、全国版、全世界版に拡張していく夢を語りました。また、サミットに合わせて八雲会ホームページで公開している、全国の八雲に関するイベントを一覧できるカレンダーを取り上げ、全国の多様な取り組みをまとめて紹介できる場を作ることを提案しました。松江市観光振興部の森秀雄部長は、戦後松江市が、小泉八雲の名を明記した国際文化観光都市建設法の適用を受けたことを取り上げ、「松江の生きざま」を決めてくれた八雲への感謝を述べた後、全国各地の団体の交流や連携を助ける連絡協議会の設置を提唱しました。

閉会のあいさつを以て、12:30ごろに「ハーンの神在月」は無事終了しました。その後、全国各地からの参加者の多くが会場内の喫茶店で昼食をとりましたが、前夜に続く交流会の第2ラウンドのようににぎわい、話に花を咲かせていました。昼食後は松江城での造形美術展「オープン・マインド・オブ・ラフカディオ・ハーン」のオープニング・セレモニーにも、多数の参加者が出席しました。

以上、2回に分けて「ハーンの神在月」の模様をおおまかに報告しました。サミットのより具体的な内容や成果は、機会を改めて発表することを検討中です。計画がまとまりましたら、改めてご案内します。

撮影:影山弓子、石川陽春

「ハーンの神在月」のフォトアルバムを公開しました

ハーンの神在月:小泉八雲の会&ミュージアムの将来を考えるサミット」の模様を収めたフォトアルバムです。

スライドショー

フォトアルバム

ハーンの神在月 (Hearn no Kamiarizuki)

写真:影山弓子、石川陽春

「ハーンの神在月」2日目と「オープン・マインド・オブ・ラフカディオ・ハーン」開幕です!

おはようございます。

昨日の「ハーンの神在月」1日目にご参加くださいましたみなさま、ありがとうございます。会場に詰めていて、みなさまがお楽しみの様子を十分に感じ取ることができました。主催者側の一員としてお礼を申し上げます。

当日の模様は、後日ホームページで改めてお伝えする予定です。

今日は「ハーンの神在月」2日目が9:00開場、9:30開始。終了後14:00から美術展「オープン・マインド・オブ・ラフカディオ・ハーン」が14:00からオープニング・セレモニーとともに開幕です。今日は午前も午後も、一日小泉八雲で松江をお楽しみ下さい。

会場の模様をTwitterで今日もお伝えします。今日は休憩・移動時間の都合で昨日ほどにはできませんが、雰囲気の一端でも知っていただけたらと思います。美術展にも行きます。アドレスはhttp://twitter.com/yakumokai/、ハッシュタグは#hearn2010です。

間もなく開場!「ハーンの神在月」

おはようございます。ただいま11:00過ぎですが、あと1時間ほどで「ハーンの神在月:全国・小泉八雲の会&ミュージアムの未来を考えるサミット」が開場します。13:00の開会までは、小泉八雲物産展&ブックフェア、活動紹介コーナー、八雲資料室特別展示、受付で配付する全36頁のパンフレットをパラパラ……など、お好きなようにお楽しみ下さい。

時間が許せば、という状況なのが申し訳ないのですが、のちほど、会場の模様をTwitterでお伝えできればと思います。アドレスはhttp://twitter.com/yakumokai/、ハッシュタグは#hearn2010です。

「ハーンの神在月」の会場、松江市総合文化センターとは?

ハーンの神在月:全国・小泉八雲の会&ミュージアムの未来を考えるサミット」(10月9日〜10日)の会場となる松江市総合文化センターは、パイプオルガンのある音楽専用ホールと、松江市立中央図書館を中心とする文化施設です。音楽専用ホールの愛称である「プラバホール」の名前で地元では通っています。プラバ(plover)とは千鳥のこと。松江のシンボル・松江城が「千鳥城」とも呼ばれることにちなむ愛称です。

遠方からお出かけの方や、松江市総合文化センターにまだ行ったことがない方のために、これから会場をご案内しましょう。

エントランスホール……受付、活動紹介コーナー

正面入口を入ると、まずはエントランスホール。サミットにご来場の方は、ここで受付を済ませて下さい。2日間のプログラムと、全国の小泉八雲の会&ミュージアムを紹介するパンフレットをさし上げます。全36ページ。ちょっとした保存版の1冊です。

ここでは、パンフレットに掲載している全国の小泉八雲の会&ミュージアムを紹介するページを、パネルにして掲示します。パンフレットは1色刷りですが、パネルは写真をフルカラーでご覧いただけます。

大ホール(プラバホール)……メイン会場

正面入口の右手に、音楽専用ホールである大ホール(プラバホール)があります。サミットのメイン会場です。毎年9月26日(八雲の命日)ごろに開催する「ヘルンをたたえる青少年スピーチコンテスト」も、ここで行われます。舞台中央のパイプオルガンは、1986年の開館に当たり、中国地方の公共ホールとしては初めて設置され、四半世紀近くに渡ってその音色が市民に親しまれています。サミットのオープニングでは、このパイプオルガンの演奏と朗読で来場者をお迎えします。演奏するのはプラバホールのオルガンを最もよく知るプレイヤー、同館専属オルガニストの米山麻美さん。朗読はプラバホール開館の翌年松江に赴任した、小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)の曾孫・小泉凡さん。この町この会場に最もふさわしい布陣で、「神々の国の首都(The Chief City of the Province of the Gods)」に描かれた松江の情景を音によって表現します。

ホールのホワイエでは、小泉八雲物産展&ブックフェアを開催します。時間に余裕を持ってお出かけ下さい(9日12:00-18:00、10日9:00-13:00)。

喫茶室「カフェドWIN」

エントランスホールに引き返し、正面入口を過ぎたところの左手が、喫茶室「カフェドWIN」。サミット会場の一番近くで昼食を召し上がるのでしたらここです。

松江市立中央図書館 開架室

喫茶室の右隣が松江市立中央図書館の開架室です。入口をくぐり、右手のカウンターを横切り、そのまままっすぐ、郷土資料室を突き当たりまで進んでみましょう。弧を描く窓を背にした書棚に収まっているのは、すべて小泉八雲に関する本です。よく見ると、郷土出版の本や八雲に関するイベントのパンフレットも並んでいます。普段お住まいの地域の図書館にも、サミットと同時開催するブックフェアにもない珍しい本が、案外隠れているかも知れません。

八雲会事務局

もと来た道を引き返し、開架室を出てすぐ左手のエレベーターで2階に上がりましょう。2階には、1日目のグループ討議の会場となる4つの部屋があります。エレベーターを出て右に折れたところがラウンジ。中央にAVコーナーのカウンターがあります。カウンターの左手の扉の先に並ぶ部屋のひとつが、私たち八雲会の事務局です。

大会議室、視聴覚室、青少年室……グループ討議

ラウンジのカウンターの左手、AVコーナーの裏手にあるのが、グループ討議「観光の場」の会場、大会議室。ここも「ヘルンをたたえる青少年スピーチコンテスト」の会場のひとつです。2008年10月に開催されたシンポジウム「アメリカのラフカディオ」の会場にもなりましたので、ご記憶の方も少なくないでしょう。

ラウンジに戻り、カウンターの右の扉の向こうが、グループ討議「文化活動の場」の会場となる視聴覚室です。松江市立中央図書館の定期講座「小泉八雲に学び・親しむ」が、月1回ここで開かれます。

視聴覚室の右隣の青少年室は、グループ討議「学校教育の場」の会場です。

ラウンジのカウンター右手に延びる廊下を奥へ奥へと進んで下さい。もうひとつのグループ討議「研究の場」の会場となる八雲資料室があるはずなのですが……。

松江市立中央図書館 八雲資料室……グループ討議、特別展示

廊下の途中の扉も通過して下さい。ほどなく左手に見えてくるのが八雲資料室の扉です。

八雲資料室は、小泉八雲の初版本や直筆原稿、書簡、全集、研究書など、八雲に関するさまざまな図書・資料、約35,000点を蒐集しています。普段、八雲資料室の利用には事前の申込が必要ですが、サミット開会中とその前後の時間帯(9日12:00-18:00、10日9:00-13:00)は、自由に入室することができます。グループ討議の時間以外も、八雲の直筆原稿のレプリカを中心とする特別展示をご覧いただけますので、この機会にお立ち寄り下さい。

松江市総合文化センターの周辺

……以上、松江市総合文化センターを文章だけでご案内してみました。会場までは、JR松江駅から徒歩13分で行けますので、時間のある方は、途中の天神川沿いの道や、八雲の公私を支えた親友・西田千太郎が暮らした雑賀町(さいかまち)を散策しながらお越しになるのも面白いことでしょう。ご来場、お待ちしています。

9月26日は小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)の命日です

小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)は、1904(明治37)年9月26日午後8時過ぎ、東京・西大久保の自宅で心臓発作のため亡くなりました。享年54。

八雲は亡くなる1週間前にも心臓発作に襲われましたが、その後、勤務地の早稲田大学での講義は通常通り行い、亡くなる当日も、松江・熊本時代の教え子で、満洲に出征していた藤崎八三郎(旧姓・小豆沢)から届いた手紙への返信をしたためていました。八雲の絶筆となった藤崎宛の手紙は、松江の小泉八雲記念館に収蔵されています。

今日26日から明日27日にかけて松江市内で開催される、八雲にちなむイベントは以下の通りです。この週末は八雲をしのびつつ、これらのイベントに足を運ぶのはいかがでしょうか。