投稿:2015年06月20日(土)
今年もラフカディオ・ハーン(小泉八雲)の誕生日6月27日が近づき、各地でハーンに関するイベントが多数開催される時期となりました。八雲会ブログの中の人は、今日から小泉八雲記念館(島根県松江市)で始まった企画展「ラフカディオ・ハーンとアイルランド:記憶のはじまり」や、7月4日の八雲会創立100年記念講演会・シンポジウム「八雲の記憶、百年の継承。」などの準備に追われる日々。広報のためにこまめに更新しなければいけないブログにも手が回らないありさま……
さて明日6月21日(日)は、ハーンの蔵書を収めるヘルン文庫(富山大学附属図書館内)のおひざもと・富山市で、富山八雲会公開セミナー「ハーンの世界に魅せられて」が開催されます。富山八雲会の会員による英語紙芝居 “The Old Woman Who Lost Her Dumpling” (だんごをなくしたおばあさん)、NHK富山放送局アナウンサーによる朗読「耳なし芳一のはなし」、平川祐弘さん(東京大学名誉教授)の特別講演「ハーンとさまざまな文化の女たち」が予定されています。会場は高志の国文学館です。
以下、富山大学附属図書館のTwitterアカウントよりご紹介します。
富山八雲会公開セミナー「ハーンの世界に魅せられて」:来る6/21(日)高志の国文学館研修室101号室にて。13:45開会(受付開始は13:30)富山八雲会員による英語紙芝居,NHK富山放送局小西正親氏の朗読,特別公演は東大名誉教授:平川祐弘先生の「ハーンとさまざまな文化の女たち」
— 富山大学附属図書館のLiLiKaです。 (@lilika_toyama) 2015, 6月 11
富山八雲会公開セミナー「ハーンの世界に魅せられて」は,富山八雲会員は無料ですが,一般の方は資料代として¥500が必要のようです。
また,英語紙芝居の演題は「THE OLD WOMAN WHO LOST HER DUMPLING」です。
http://t.co/RSRhuRJfTU
— 富山大学附属図書館のLiLiKaです。 (@lilika_toyama) 2015, 6月 11
富山八雲会公開セミナー「ハーンの世界に魅せられて」に関連して,富山八雲会が関わった2冊
『ラフカディオ・ハーンの英語教育』
http://t.co/i6KlkvFT1O
『ラフカディオ・ハーンの英語クラス』
http://t.co/XwyvdZ8Yss
当館でご利用いただけます。
— 富山大学附属図書館のLiLiKaです。 (@lilika_toyama) 2015, 6月 11
富山八雲会公開セミナー「ハーンの世界に魅せられて」での朗読の演題は「The Story of Mimi Nashi Hoichi」=「耳なし芳一の話」です。これは,有名な『Kwaidan』=『怪談』に収められている作品の一つです。
https://t.co/0rQYs9R53n
— 富山大学附属図書館のLiLiKaです。 (@lilika_toyama) 2015, 6月 11
タグ: だんごをなくしたおばあさん, ヘルン文庫, 富山八雲会, 富山大学, 平川祐弘, 耳なし芳一のはなし, 高志の国文学館
投稿:2012年07月11日(水)
小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)は、「地震と国民性(Earthquakes and National Character)」を神戸の新聞記者時代に書いたのち、「稲むらの火」の原作としても知られる「生き神(A Living God)」を著し、津波(tsunami)という言葉を世界に広めました。焼津市の静岡福祉大学附属図書館で開催中の「小泉八雲と自然災害:ヘルンさんからのメッセージ」展は、八雲と自然災害とのかかわりに光をあてるとともに、八雲が生きた時代の国内外の自然災害の記録を紹介する展覧会です。
昨年、八雲会会員の中川智視さん(明治大学兼任講師)が、八雲の蔵書を一括収蔵する富山大学附属図書館「ヘルン文庫」での調査の過程で、明治三陸地震に関する英文のリーフレット”The Great Disaster in Japan, 15th June, 1896″(「日本での大災害 1896年6月15日」)を発見したことが、『読売新聞』富山版(2011年10月1日付)で報じられました。この記事はインターネットでも配信され、富山県内や八雲研究者の範囲を越えて話題となりました。このリーフレットは、英字新聞Japan Gazetteの記者が、1896(明治29)年6月に発生した明治三陸地震と大津波で被災した岩手県の釜石を取材した際の記録で、本展では同資料の複製が、中川さんによる日本語訳とともに公開されています(同資料については、八雲会誌『へるん』第49号に中川さんによる紹介記事「ヘルン文庫から見つかった明治三陸沖地震の資料」を掲載していますので、あわせてお読みください)。
八雲が足跡を残した土地で発生した自然災害も取り上げられています。2005(平成17)年のハリケーン「カトリーナ」による被災が記憶に新しい、ミシシッピ川のデルタ地帯の都市ニューオーリンズにみる、土地環境と水害の関係。マルティニークの28,000人の都市サン・ピエールに生存者2名という壊滅的被害をもたらした1902(明治35)年のプレー火山噴火にみる火砕流災害。そして、宍道湖の水を中海へと送る大橋川の両岸に発展した城下町・松江についても、しばしば見舞われてきた洪水の年表が掲げられていました。
また、八雲が生きた時代の日本人が、地震の起こる仕組みをどのように考えていたか、災害の記録をどのように残したかを知ることができるのも、本展の特色です。八雲5歳の年、安政2(1855)年に江戸襲った安政大地震の後に出回った鯰絵(なまずえ/原資料は国立科学博物館蔵)には、地震を起こした江戸の鯰が、鹿島大明神の命を受けた神に要石(かなめいし)を打ち込まれながら命乞いをし、大坂や越後など諸国の鯰もそれぞれ誓いを立てたり許しを請うたりする様子が、ユーモラスに描かれています。
一方、明治三陸地震津波を描いた「大海嘯極惨状之図」(原資料は国立科学博物館蔵)や、「明治三陸大津波(幻灯版)」(原資料は仙台市博物館蔵)は、テレビも映画もなく、新聞でも写真が多用される以前の時代における、視覚媒体による被災状況の克明な記録であるとともに、その伝達方法をも示しています。
本展では、”The Great Disaster in Japan, 15th June, 1896″を所蔵する富山大学「ヘルン文庫」と、富山八雲会によるちりめん本翻訳プロジェクトもあわせて紹介され、八雲と富山のかかわりを知る機会にもなっています。東京の八雲の遺族の手で管理されていた八雲の蔵書が富山にもたらされたきっかけは、1923(大正12)年の関東大震災。蔵書を安全に保管できる学校に一括譲渡したいとの遺族の意向に応えたのが、当時創設準備中だった富山高等学校、現在の富山大学でした。関東大震災を境に富山に移った蔵書の中から、八雲の自然災害への強い関心がうかがえる資料が、東日本大震災が発生した年に見出され、八雲が愛した焼津の地で公開される……。小泉八雲と自然災害の不思議な縁を感じずにはいられません。
「小泉八雲と自然災害:ヘルンさんからのメッセージ」展は、静岡福祉大学附属図書館で7月31日(火)まで開催しています(土曜日・日曜日・祝日休館)。
タグ: サン・ピエール, ニューオーリンズ, ヘルン文庫, マルティニーク, 中川智視, 富山八雲会, 富山大学, 明治三陸地震, 東日本大震災, 津波, 焼津, 生き神, 稲むらの火, 関東大震災, 静岡福祉大学
投稿:2010年11月08日(月)
「ハーンの神在月:全国・小泉八雲の会&ミュージアムの未来を考えるサミット」でも話題になりました、「ヘルンさんが愛した日本のこころ」(主催:富山八雲会、共催:富山大学)が、11月23日(火・祝)に富山大学で開催されます。
富山大学附属図書館には、小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)の蔵書を収蔵する「ヘルン文庫」が旧制富山高校の時代に開設され、今日まで受け継がれています。富山八雲会と連携した活用事業も盛んです。今年度からは月3回の定期公開(第2・3・4水曜日13:00-16:00)が始まっています。
富山八雲会とインターネット市民塾のホームページに、今回のイベントの情報が出ていましたのでご紹介します。参加申込は11月12日(金)締切、先着100名です。
日時:
2010年11月23日(火・祝)13:30-16:00(受付13:00〜)
会場:
富山大学黒田講堂・附属図書館
内容:
映像詩「ヘルン文庫の85年」
お話「旧制富山高校の青冥寮の落書から」中尾哲雄(富山八雲会相談役)
附属図書館見学体験(へるん紙芝居小劇場、ヘルン文庫探検ほか)
料金:
参加無料
定員:
先着100名(応募多数の場合抽選)
申込締切:
11月12日(金)
申込方法:
往復はがきまたは電子メールで
申込・問い合わせ先:
富山大学附属図書館 市民・青少年に贈る小泉八雲係(〒930-8555 富山市五福3190 電話:076-445-6895 FAX:076-445-6904)
富山八雲会 牧野(nrp07869@nifty.com)
詳しい情報:
http://toyama.cool.ne.jp/tomiyaku/(チラシのWordファイルがあります)
http://toyama.shiminjuku.com/?m=open&a=page_l_news_detail&target_l_news_id=75(チラシのPDFファイルがあります)
投稿:2010年11月01日(月)
「ハーンの神在月:全国・小泉八雲の会&ミュージアムの未来を考えるサミット」に全国各地からご参加のみなさんも、それぞれのホームページに参加報告を掲載して下さっています。Twitterで随時ご紹介してきたものをまとめました。
タグ: みちのく八雲会, オープン・マインド・オブ・ラフカディオ・ハーン, ハーンの神在月, ラフカディオ・ハーンのページ, 北日本新聞, 富山八雲会, 来日120年, 牧野弥一
投稿:2010年10月31日(日)
「ハーンの神在月:全国・小泉八雲の会&ミュージアムの未来を考えるサミット」から早くも3週間が経過しました。まずは全国各地から、あるいは地元からご来場、ご参加、ご協力下さいました皆さまに、遅ればせながらお礼を申し上げます。
2日間の模様は、特設サイトのほか、八雲会のホームページや印刷メディアで順次報告していきますが、今回は八雲会ブログで1日目の模様をおおまかにお伝えします。
こうして1日目は終了しました。夜は全国からの参加者による交流会が、会場を移して開かれました。
2日目の模様は、後日お伝えします。
2日目の報告につづきます。
撮影:影山弓子、石川陽春
タグ: ハーンの神在月, プラバホール, ヘルンをたたえる青少年スピーチコンテスト, 富山八雲会, 小泉凡, 来日120年, 松江市総合文化センター, 米山麻美, 西川盛雄, 長岡真吾, 門間光紀, 風呂鞏, 高橋一清