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Tsunami(津波)という言葉を世界に紹介した小泉八雲の作品「生き神」が読める本とホームページ

東北関東大震災では三陸地方を中心に大きな津波が発生しました。既報の通り、小泉八雲記念館(松江市奥谷町)では小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)の津波に関する特別展示が開催されていますが、八雲がtsunami(津波)という言葉を世界に紹介したことを、今回の震災をきっかけに初めて知った方も多いと思います。

Tsunami(津波)という言葉は、八雲の作品「生き神 (A Living God)(『仏の畑の落穂 (Gleanings in Buddha-Fields)』所収、1897)の中で、庄屋の機転で多くの村人が高台に避難して津波から救われたという実話に基づく物語とともに登場します。のちに戦前の国定教科書に取り上げられた「稲むらの火」という作品の原話に当たります。「稲むらの火」については、2月末から3月初めにかけてNHKの学校教育番組『おはなしのくに』で放送された、俳優・佐野史郎さんの一人語りも記憶に新しいところです。

ここでは、八雲の「生き神」が読める本で、書店や図書館などで比較的入手しやすいと思われるものと、ホームページをご紹介します。

【日本語訳】小泉八雲作、平井呈一訳『仏の畑の落穂他』恒文社

「生神」の題で収録されています。
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【日本語訳】小泉八雲著、平川祐弘編『日本の心』(小泉八雲名作選集)講談社学術文庫

「生神様」の題で収録されています。平川祐弘訳。
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【英文】Lafcadio Hearn, Gleanings in Buddha-Fields (Kindle Edition)

米国amazonの電子書籍リーダーKindle向けの電子書籍。サンプル版あり。Kindle向けの電子書籍は、専用の閲覧ソフトをインストールしたパソコン(Windows PC、Mac)やスマートフォン(iPhoneなど)、携帯端末(iPadなど)でも閲覧可能です。
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【英文】稲むらの火webサイト

八雲の初版本の”A Living God”(英文)と国定教科書に掲載された「稲むらの火」(和文)が、それぞれ画像とテキストファイルによって公開されているほか、作品に関連する情報も充実しています。
稲むらの火webサイト

【英文・日本語訳】常松正雄校閲、村松真吾編集『新・小泉八雲暗唱読本 英語・日本語対訳版』八雲会

「生き神」の津波に関するくだりが、「TSUNAMI(津波)」と題して抜粋されています(5分程度で暗唱できるよう、一部の語や文を改変しています)。
八雲会ホームページ