投稿:2016年04月21日(木)
熊本地震発生から1週間が経ちました。亡くなられた方の御冥福をお祈りしますとともに、被災された皆様には心からお見舞い申し上げます。
ラフカディオ・ハーン(小泉八雲)が松江から移り住んだ地・熊本には、ハーンが暮らした住居や、教壇に立った赤レンガの校舎が保存され、「九州の学生とともに(With Kyushu Students)」「停車場にて(At a Railway Station)」などゆかりの作品も数々あり、熊本八雲会、小泉八雲熊本旧居保存会、熊本アイルランド協会、熊本大学小泉八雲研究会など、私たちのお仲間も大勢いらっしゃいます。
幸いにしてご縁のある方々からは、ご無事とのお知らせが直接あるいは人づてにも相次いで届き、胸をなでおろしました。一方で、小泉八雲熊本旧居や熊本大学五高記念館が被災したとの情報も伝わってきており、何かお力になれないだろうかとの話がここ松江でも出ているところです。
全国紙の島根版での地震報道には、松江在住のハーンの曾孫・小泉凡さんが登場しました。
八雲に関する著書がある同市の研究仲間、西川盛雄さんと連絡が取れ、「室内はめちゃくちゃだが、自分も家も無事」と聞いた。凡さんは「何か必要なものがありましたら、おっしゃってください」と告げた。
……
凡さんは「日本人が外来文化を受け入れやすいのは、自然災害が多く、変化に柔軟だからではないか」と指摘した八雲のエッセーを引き合いに出し、「日本中、いつどこで災害が起きるか分からないことを再認識した。今は、これ以上被害が拡大しないことを願っている」と話した。
島根)県内でも出雲などで震度2 県や県警が会議:朝日新聞デジタル
熊本は、松江から移り住んだ小泉八雲ゆかりの地でもある。
ひ孫で県立大学短期大学部教授の小泉凡さん(54)のところに、八雲の熊本旧居の外壁にひび割れが入ったと連絡があった。
凡さんは、被害を受けた熊本城の様子をテレビで見て、同じ城下町の住民としてショックを受けたという。「心のこもった手紙を送るなど、精神的な支援をしていきたい」
松江の小泉八雲旧居には、熊本旧居支援のために義援金箱が設置されました。松江の旧居にお出かけの際は、ご協力いただければ幸いです。私たちからもお願い申し上げます。
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投稿:2015年10月09日(金)
ダブリン・リトル・ミュージアム(アイルランド・ダブリン市)で10月7日(水)に始まった展覧会「帰郷—オープン・マインド・オブ・パトリック・ラフカディオ・ハーン」(2016年1月3日まで)について、こちら山陰地方の地元紙『山陰中央新報』でも報道されています。
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投稿:2015年07月07日(火)
2014年7月のギリシャ小泉八雲没後110年記念事業「オープン・マインド・オブ・ラフカディオ・ハーン:西洋から東洋へ」の実施に尽力した、ギリシャ駐在の西林万寿夫大使が、7月6日(月)に松江市を訪問しました。松浦正敬市長に面会したほか、小泉八雲記念館と小泉八雲旧居にも足を運んでいます。
松江市役所を訪れたのは西林万寿夫駐ギリシャ大使で、八雲のひ孫、小泉凡夫妻とともに松浦市長を訪ねました。西林万寿夫駐ギリシア大使によりますと、ギリシャの人は小泉八雲のことを日本人ほどは知らないということで、八雲の本のギリシャ語版をギリシャ国内の全中学校に寄贈するなどして、日本との交流を深めていきたいと話していました。
(BSSニュースより)
在ギリシャ日本国大使館の西林万寿夫大使が6日、松江市役所を訪れ、松浦正敬市長と面会し、「小泉八雲の存在を通して、ギリシャと松江との橋渡しをしていきたい」と自身の役割について語った。
ギリシャは松江ゆかりの作家、小泉八雲の生誕地で、昨年各地で行われた没後110年記念事業では、ギリシャでも国際シンポジウムや朗読公演が行われ、大使館も各事業に協力していた。
(『島根日日新聞』より)
記念館・旧居訪問の様子。記念館では企画展「ラフカディオ・ハーンとアイルランド:記憶のはじまり」も観覧。
訪問前に松江市から出た報道発表資料。
松江市:市政情報:在ギリシャ日本国大使館 西林大使の市長訪問について(6月19日)
【7/8記事追加】
『毎日新聞』にも記事が出ました。
八雲は1850年、ギリシャ・レフカダ島で生まれた。同島では昨年7月、八雲の没後110年の記念イベントが開かれ、今年は誕生日に当たる6月27日に「ハーンデー」のイベントが開かれたという。
西林大使はアテネに赴任して1年半で、今回は外務省での会議に合わせて帰国した。6日には、松江市の小泉八雲記念館を視察し、松浦正敬市長と面会。八雲の「怪談」などのギリシャ語版を現地の中学校に寄贈し、ハーンデーを今後も開催する計画を語った。
(『毎日新聞』より)
タグ: アイルランド, オープン・マインド・オブ・ラフカディオ・ハーン, ギリシャ, ギリシャ小泉八雲没後110年記念事業, 小泉八雲記念館, 小泉凡, 小泉祥子, 松江, 松浦正敬, 毎日新聞, 西林万寿夫
投稿:2015年04月02日(木)
先日お伝えしましたNPO法人松江ツーリズム研究会が実施する新しいツアー「ちどり娘と行く八雲の“Kwaidan(怪談)”散歩」が4月1日(水)より始まりました。初日の模様を『山陰中央新報』が伝えています。
下記リンク先よりチラシのPDFファイルをダウンロードすることができます。デザインは「松江ゴーストツアー」にひきつづき、石川陽春・八雲会常任理事が担当しています。
タグ: ちどり娘, ツアー, 八雲の“Kwaidan”散歩, 城山稲荷神社, 大雄寺, 小泉八雲旧居, 小泉八雲記念館, 山陰中央新報, 怪談, 新聞記事, 月照寺, 松江ゴーストツアー, 松江城, 清光院, 知られぬ日本の面影, 石川陽春, 神々の国の首都
投稿:2015年03月22日(日)
松江市内のラフカディオ・ハーン(小泉八雲)ゆかりの地をめぐる「松江ゴーストツアー」を実施するNPO法人松江ツーリズム研究会が、ハーンにちなむ新しいツアー「八雲の“Kwaidan(怪談)”散歩」を4月1日より開始することを、『山陰中央新報』が伝えています。「松江ゴーストツアー」が夜間に実施するのに対して、「八雲の“Kwaidan(怪談)”散歩」は日中のツアー。「松江ゴーストツアー」でも訪ねる怪談スポットに加え、小泉八雲記念館と小泉八雲旧居も訪問。記事には、ガイドの練習をする「ちどり娘」の写真や、山本素久理事長(八雲会理事)のコメントなどが掲載されています。
タグ: ちどり娘, ツアー, 八雲の“Kwaidan”散歩, 城山稲荷神社, 大雄寺, 小泉八雲旧居, 小泉八雲記念館, 山本素久, 山陰中央新報, 怪談, 新聞記事, 月照寺, 松江ゴーストツアー, 松江城, 清光院, 知られぬ日本の面影, 神々の国の首都
投稿:2015年02月18日(水)
今日2月18日は、ラフカディオ・ハーン(小泉八雲)の妻セツ(1868-1932)の命日です。八雲会では今夜、第3回となるセツをしのぶ俳句会を島根県民会館(松江市殿町)で開催します。その模様は、次号の会誌『へるん』等でお伝えできることと思います。
さて、セツがハーンとともに暮らした家である根岸邸、現在の小泉八雲旧居の隣にある小泉八雲記念館(松江市奥谷町)では、企画展「ヘルンと家族」が3月29日まで開催中です。セツと4人の子どもたちの写真やゆかりの品、そしてセツと長男一雄が回想するハーンの姿が紹介されています。命日にあたり、そのうちのひとつを掲げます。
父はいつも母の手を執って戸棚の傍らへ連れて行き、「しかし私、ママさん貴女があります。」「誰のお陰で生まれましたの本ですか? 学問ある女ならば幽霊の話、お化けの話、前世の話、皆馬鹿らしいのものといって嘲笑うでしょう」傍らにいる私に向かってまでも、「この本、皆あなたの良きママさんのおかげで生まれましたの本です。なんぼう良きママさん。世界で一番良きママさんです。」と真剣に褒めそやすのでした。(小泉一雄著『父パパ「八雲」を憶う』)
没落士族の家の生計を助けるために進学がかなわなかったセツが、自分には学問がないと嘆くと、ハーンは自身の著作に果たしたセツの貢献を、このような言葉で称えたというエピソードです。
ヘルンと家族:小泉八雲没後110年記念企画展 (Hearn & Family) | 小泉八雲記念館 Lafcadio Hearn Memorial Museum
昨年刊行された、八雲会会員・長谷川洋二さんによるセツの評伝『八雲の妻 小泉セツの生涯』。この機会にあわせてどうぞ。
投稿:2015年01月01日(木)
あけましておめでとうございます。
ラフカディオ・ハーン(小泉八雲)没後110年に当たった昨年は、多くの方々のご尽力により、ギリシャおよび日本における数々の記念事業を成功裡に終えることができました。この場を借りて感謝申し上げます。
さて、今年2015年は八雲会にとって大きな節目となる年です。第一次八雲会創立から100年、第二次八雲会発足から50年を迎えます。
八雲会の年譜に当たる『八雲会の歩み』(1998年)によると、ハーンが亡くなってちょうど10年に当たる1914年(大正3)年9月26日に創立発起が行われ、翌15年(大正4)年6月25日に創立。ハーンの命日9月26日に私立松江図書館で第1回の総会を開催したとあります。総会では、ハーンの教え子である落合貞三郎、大谷正信に加え、民俗学者として知られる柳田国男、農政学者のロバートソン・スコットらが講演しています。
その後、第一次八雲会では小泉八雲記念館の設立運動を展開し、1934(昭和9)年に建物を松江市に寄贈、開館を果たしました。当時の建物は現存していませんが、同館には当時の建物の模型が展示されています。
第二次八雲会、すなわち現在の八雲会が誕生したのは1965(昭和40)年。ハーン115年目の誕生日に当たる6月27日、発足式が行われました。同年には会誌『へるん』を創刊、昨年には第51号を刊行しました。
八雲会では、第一次八雲会創立100年、第二次八雲会発足50年の記念事業を計画中です。内容が固まりましたら、八雲会サイトでご案内します。
本年も八雲会をよろしくお願い申し上げます。
タグ: 八雲会誌『へるん』, 小泉八雲記念館, 第一次八雲会, 第一次八雲会100年, 第二次八雲会, 第二次八雲会50年
投稿:2014年11月03日(月)
10月31日(金)付『山口新聞』のコラム「四季風」は虫の音の話題。ラフカディオ・ハーン(小泉八雲)も登場します。
コラムで参照されている作品選『虫の音楽家 小泉八雲コレクション』(ちくま文庫)。
小泉八雲記念館(島根県松江市)には虫籠が収蔵されています。
投稿:2014年10月26日(日)
あやうく紹介しそびれるところでした。松江市の広報紙『市報松江』の表紙には「松江ゆかりの若手クリエーター」の作品が毎号登場しますが、10月号の表紙はこちら。
岡田真由子さんの切り絵「水燈路にて」。
今年は小泉八雲没後110年。
水燈路の明かりが揺れる松江のお堀端で、彼に会えるかもしれませんね。
とは、同号に掲載された作者の言葉。
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投稿:2014年10月24日(金)
まちの魅力や歴史・文化を外国語で伝える、海外へ伝える……そんな担い手を生み出す機会が、ラフカディオ・ハーン(小泉八雲)が教師として赴任し、作品に著したふたつのまちで予定されています。
松江市では「市内で学ぶ留学生や在住外国人で松江観光の情報発信をしていただける方」を対象に、外国人視察研修「城下町松江と小泉八雲を学ぼう!」が11月12日(水)、15日(土)に実施されます。当日は島根大学からバスを出すとのことですので、島根大学の留学生や教職員は特に参加しやすいのではないでしょうか。
熊本では、熊本大学五高記念館の外国語ガイド講座が11月から3月にかけて開講。10月いっぱい参加者を募集中で、明日24日(土)には説明会が実施されます。参加条件は「英語、中国語、韓国語のいずれかが話せること。日本語の会話や読み書きができること」と「熊本大学、熊本県内の大学・高専に在籍または在籍予定があること」。ハーンが教壇に立った学校の歴史を知ることができる同館で、どんなガイドさんが活躍するか期待しましょう。
[熊本大学]2014年11月〜2015年3月「五高記念館外国語ガイド講座」参加者募集
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