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怪談と自然災害…焼津の2つの展覧会[1]焼津小泉八雲記念館「小泉八雲のKWAIDAN—怪談—展」

東京に居を置いた晩年の小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)が毎年のように夏を過ごした静岡県焼津市で、現在開催されている八雲に関する展覧会を、2回に分けてご案内します。

映画《怪談》ポスター(上)と『怪談』を中心とする八雲の初版本・翻訳本の展示。写真提供:小泉祥子。

焼津小泉八雲記念館の第10回小企画展示会「小泉八雲のKWAIDAN—怪談—展:翻訳本と映画の世界」は、今年3月まで松江の小泉八雲記念館で開催されていた企画展の巡回展です。ギリシャ人アート・コーディネーターのタキス・エフスタシウさんが収集した、八雲の著書のさまざまな言語に翻訳された本を、八雲晩年の代表作『怪談(KWAIDAN)』(1904年初版)を中心に紹介するとともに、国際的に高い評価を受けた小林正樹監督の映画《怪談》(1964年公開)のさまざまな言語によるポスターやスチール写真を展示しています。また、ニューヨーク在住のアーティスト・野田正明さんらが『怪談』に想を得て制作した美術作品も巡回しています。

左から、映画《怪談》アメリカのポスター、旧ユーゴスラビアのフライヤー、スペインの劇場パンフレット。写真提供:小泉祥子。

映画《怪談》のスチール写真の展示。写真提供:小泉祥子。

焼津小泉八雲記念館についても、この機会に簡単にご紹介しましょう。同館は2007(平成19)年6月27日(八雲の誕生日)に焼津市文化センター内に開館し、先月開館5周年を迎えました。次の日曜日7月15日に同センター内の焼津文化会館で行われる記念式典では、八雲の曾孫・小泉凡さん(島根県立大学短期大学部教授、八雲会名誉顧問)の名誉館長委嘱式と講演会などが実施される予定です。

「KWAIDAN—怪談—展」の翻訳本や映画ポスターが展示されている通路ギャラリーの向かい側に、ビジュアルコーナーと常設展示室が並んでいます。ビジュアルコーナーでは、八雲の生涯をまとめたものと、八雲と焼津とのかかわりを紹介するものの、2本の映像展示を自由に見ることができます。常設展示室の展示内容は、八雲と焼津とのかかわりに焦点をあてたものとなっていて、「焼津にて(At Yaidzu)」などの自筆草稿や「漂流(Drifting)」の主人公・甚助が海上で遭難した際にすがって命を拾った板子など焼津ゆかりの作品に関する品々、焼津から八雲が家族に宛てた書簡、八雲が滞在した家の主人である魚屋の山口乙吉との交流、焼津で八雲顕彰に長年尽力している小泉八雲顕彰会が収集した、望遠鏡や煙管などの八雲の愛用品が展示されています。

通路ギャラリーの奥の広い空間は、八雲関連書を集めたライブラリーです。八雲の主だった作品集はもちろんのこと、焼津、松江、熊本など全国各地の八雲関係団体の会誌・会報も手にとることができます。資料の貸し出しは行っていませんが、同じ焼津市文化センター内にある焼津市立焼津図書館に貸し出し可能な資料がある旨が掲示で案内してありました。館内の通路から図書館に入ってみると、こちらの八雲関連書なかなかの充実ぶり。

そのほか、朗読会、講座、ワークショップなど、年間を通じて多数の普及事業も実施されています。こうしたイベントの日にあわせて、たっぷり時間をとって訪れるのも楽しいことでしょう。

焼津小泉八雲記念館。左手は焼津市立焼津図書館へと通じる館内の通路。

焼津小泉八雲記念館で配布されていたパンフレットやチラシ。

「小泉八雲のKWAIDAN—怪談—展:翻訳本と映画の世界」は10月3日(日)まで開催されています(月曜日休館)。

次回は静岡福祉大学附属図書館「小泉八雲と自然災害:ヘルンさんからのメッセージ」展をご紹介します

朗読座演劇公演「日本の面影」紺野美沙子さんのメッセージ

女優の紺野美沙子さんが主宰する「朗読座」の第1回演劇公演「日本の面影」が、7月12日(木)に東京の俳優座劇場で初日を迎えます。「日本の面影」は、小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)を主人公とする山田太一さん脚本のテレビドラマとして1984年にNHKで放映され、1996年には舞台化されて地人会によって上演。そして今回は鵜山仁さんの演出、草刈正雄さん(ラフカディオ・ハーン役)、紺野美沙子さん(小泉セツ役)らの出演により、新たに上演されます。

先日、「日本の面影」の稽古場を訪れた八雲の曾孫・小泉凡さん(島根県立大学短期大学部教授、八雲会名誉顧問)宛に、紺野さんからのメッセージが届きました。その一部をご紹介します。本公演に寄せる紺野さんの思いが伝わるメッセージをお読みいただき、ぜひ劇場へお出かけください。

「日本の面影」は山田太一さんの脚本で1984年にNHKのドラマで4回シリーズで放送されました。その後「地人会」という演劇グループで舞台化され、再演を重ねた名作です。

今回7月の上演は、3年前から決まっていましたが、震災後「日本の面影」の描く古き良き日本の姿、小泉八雲のセリフのひとつひとつの重みが増しているように思えます。

例えば「科学ハ世ノ中ダメニシマス」という台詞です。

「単純、温和、丁寧、親切、微笑み、幽霊」など、八雲の見た明治半ばの日本人の美徳を、現代の私たちが触れることで「日本人の心の温故知新」になればと私は思っております。

もうひとつ今年は「古事記編纂1300年」ということで、「日本人の心のふるさと」が注目を浴びている年でもあります。「日本の面影」は、古事記について、八雲とその妻セツが語り合うシーンから始まります。

この作品との出会いを大切に、長く全国で公演をしていく予定です。

作者の山田太一さんも大変、今回の再演を喜んで下さり、取材にも大いに協力して下さっています。

スタッフ・キャストともに演劇界最高の実力派の方たちが集結しました。

小泉八雲とセツの家族の物語は現代にも不変のものです。

小学生から大人の方まで家族そろって楽しめ、歴史や文学の知識も得ることが出来ます。劇中の怪談で、涼しくもなれます!

今回のような、演劇自主公演は満員になっても赤字です。

それが日本の小さな組織の現実です。でも、演劇にしても、音楽、古典芸能などに携わる人は、みんなその世界が大好きで、経済的に苦しい中、自分なりの表現を模索しています。

これまで、UNDP親善大使として、途上国を10年以上に渡り視察をした経験から、日本文化をきちんと伝える作品づくりに携わりたい、という気持ちが年々強くなって参りました。

今回は予算のない中、16公演のうち4公演、英語字幕もつけます。日本在住の外国人の皆さんにも観て頂きたいと思っています。着物で御来場の方には記念品も差し上げます。

是非、応援して頂けると嬉しいです。

紺野美沙子

6月27日は小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)の誕生日です

今年も6月27日を迎えました。今日は1850年生まれの小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)162回目の誕生日です。

今日正午に、松江市メールマガジン「だんだんかわら版」(月2回配信)の第239号が配信されました。このメールマガジンの「友達の輪・話・和」というコーナーに、八雲会の内田融事務局長が寄稿。八雲が今でも松江の人々に親しまれている背景にある、八雲が勤務した中学校の教頭である西田千太郎との交友を紹介しています。メールマガジンを購読していない方でも、下記リンク先でバックナンバーを読むことができますので、ぜひご覧ください。

松江市メールマガジン「だんだんかわら版」第239号(2012年6月27日配信)

この「友達の輪・話・和」は、毎号執筆者が交替し、各号の執筆者が次号の執筆者を指名するという形で続いている連載です。TVの『笑っていいとも!!』の「テレフォンショッキング」のような具合ですね。前号第238号(6月13日配信)では、八雲会の石川陽春常任理事が、松江では八雲の誕生日のころから秋にかけて、数多くの八雲にちなむイベントが開催されることを紹介。その前の第237号(5月23日配信)では、小泉八雲記念館で企画展「『知られぬ日本の面影』への旅:高嶋敏展写真展」が開催中の写真家、高嶋敏展さんが、八雲の人間的な魅力に迫っています。

3回にわたって小泉八雲の話題が飛び出した「友達の輪・話・和」。次号は誰がどんな話を書くのでしょうか?

大谷繞石句碑ができました

大谷繞石句碑(松江市東茶町)

八雲にゆかりの深い人である大谷繞石(ぎょうせき/英文学者、俳人)の句碑を出身地の松江に建立する企画に対し、八雲会では全面的にこれに協力するということで、会員の皆様に募金をお願いしておりました。たくさんの方々から浄財をお寄せいただき、句碑を建立することができました。建立地は繞石の生家跡の近く、松江市東茶町(京店)の一角です。いままで松江に大谷の句碑がなかったのも不思議ですが、このたび日野会長の著書『松江の俳人大谷繞石』発刊を機に、市民有志の方々の発起があったものです。

第四高等学校の教授として金沢にいた大正六年、故郷を偲んで読んだ句、「湖(うみ)をちこち 何を漁(いさ)る火 天の川」が碑文に刻まれました。

繞石の近代俳句史に残した業績を顕彰できたと同時に、小泉八雲が近代の黎明期に教育と文芸に与えた影響を再認識することにもなったと思います。募金総額は71万4千円、うち八雲会の集計分が35人(件)15万5千円、八雲会の会員の気持ちが事業推進の大きな力になりました。ご協力いただいた方々に厚く御礼申し上げます。ありがとうございました。

「八雲会報」第50号より

小泉八雲隠岐来島120周年記念事業、いよいよ開幕

1892(明治25)年、ラフカディオ・ハーン(小泉八雲)は、松江から熊本に転勤してから初めての夏休みを、セツ夫人を伴う西日本各地への旅行に費やし、8月には島根県の隠岐諸島を訪れました。その旅に取材した作品が、著書『知られぬ日本の面影(日本瞥見記/Glimpses of Unfamiliar Japan)』に「伯耆から隠岐へ(From Hoki to Oki)」と題して収められています。

八雲が隠岐の旅でとりわけ気に入った中ノ島(隠岐郡海士〈あま〉町)を中心に、八雲の来島120年を記念する行事が、いよいよ24日(木)に幕を開けます。その催しの見どころをご紹介するとともに、今回ご来場いただけない方にも今後役立つ(かも知れない)オマケ情報をお届けします。

先頭を切るのは「八雲の軌跡をたどる・隠岐3島、2泊3日の旅」(申込は締め切られました)。「伯耆から隠岐へ」と同じく伯耆の国・境港(鳥取県境港市)を 24日(木)に出港して、西郷(隠岐郡隠岐の島町)、中ノ島(同海士町)、西ノ島(同西ノ島町)を海路で巡り、 七類港(松江市美保関町)へと帰ります。 海士町ではシンポジウムと交流会「小泉八雲のオープン・マインドと海士スピリッツ」(後述)にも参加します。

25日(金)の夕刻は、海士町でのシンポジウムと交流会「小泉八雲のオープン・マインドと海士スピリッツ」。地元に伝わる踊りの名前からキンニャモニャセンターと名付けられた会場は、菱浦港のフェリーターミナルを兼ねた施設です。近くには、八雲とセツの宿となった岡崎旅館跡の広場があり、“鏡ヶ浦”の名でも知られる菱浦の穏やかな入江を眺める夫妻の銅像がたたずんでいます。シンポジウムは「ハーンの愛した海辺の町のホスピタリティ」をテーマに、地元海士町のほか、美保関(島根県松江市)、八橋(やばせ/鳥取県東伯郡琴浦町)、三角(熊本県宇城市)、焼津(静岡県焼津市)、 サン・ピエール(マルティニーク)からパネリストを迎え、島と海を愛したハーンの精神に迫ります。また、2010年に小泉八雲来日120年を記念して松江で開催された「ハーンの神在月」、2011年熊本における来熊120年記念イベントに続き、全国各地の小泉八雲関係団体のみなさんが集まる機会にもなりそうです。

25日(金)からは同じくキンニャモニャセンターで、「ラフカディオ・ハーンとギリシャ:原風景と受け継がれる精神性」展が始まります(会期末は明らかではありませんが、少なくとも約1か月間は開催される模様です)。同展は、松江の小泉八雲記念館で2009年に開催された企画展の巡回展です。先年、八雲曾孫の小泉凡さん夫妻が、ハーンの生誕地であるギリシャのレフカダ島と、ハーンの母ローザ・カシマチの生誕地キシラ島を訪れた際の写真のパネルと解説を中心に、ギリシャ出身のアート・コーディネイター、タキス・エフスタシウ氏が松江市と海士町に寄贈したギリシャの美術・工芸品が展示されます。

本土から隠岐へフェリーで渡るには、七類港または境港を利用することになります。七類港のある松江市美保関町には、やはり八雲の愛した美保関という港町・門前町もあります。また、七類港からはJR松江駅との間に直行バスが運行されていますので、八雲が1年余を過ごした“神々の国の首都”へ立ち寄るにも便利です。松江の小泉八雲記念館の企画展「『知られぬ日本の面影』への旅:高嶋敏展写真展」も、ぜひこの機会にご覧ください。同展で隠岐を取り上げるのは10月に始まる後期展ですが、現在開催中の前期展では、“神々の国の首都”松江・出雲をクローズアップしていますので、松江での寄り道先には欠かせません。

そして境港といえば、今や山陰を代表する観光地のひとつになった、妖怪ブロンズ像の立ち並ぶ水木しげるロード。駅前の古い商店街が妖怪たちと手に手をとって活気づく不思議な街です。

来島120年、小泉八雲の足跡を訪ねる隠岐の旅と寄り道を楽しむ機会にしてみて下さい。

「小泉八雲を探して:高嶋敏展写真展」スタート/20日は城下町散歩

「小泉八雲を探して:高嶋敏展写真展」会場の写真をまとめたFacebookページ

小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)が松江時代の最後の約5か月を過ごした小泉八雲旧居(松江市北堀町)で、「小泉八雲を探して:高嶋敏展写真展」(主催:八雲会)が16日(金)に始まりました。

高嶋敏展(としのぶ)さんは、八雲会編集の『へるんさんの松江まちあるきマップ』で使用している写真を撮影、また昨年ロシア・ウラジオストクの国立アルセーニエフ博物館で作品展「小泉八雲と神々の国」を開催するなど、八雲と縁の深い写真家です。今回、山陰地方の八雲ゆかりの地を撮影した写真を、八雲が生きた明治時代の日本で流行した写真掛軸や部分着彩写真に仕上げ、八雲が愛した士族の邸宅の床の間に掲げています。

26日(月)まで開催していますので、お近くの方や松江に御用のある方はぜひお立ち寄りください。残念ながらお越しになれない方は、Facebookページに掲載しました会場の写真でお楽しみください。

また、20日(火・祝)13:00からは、関連イベントとして旧居周辺の八雲ゆかりの地を、高嶋さんと内田融・八雲会事務局長の案内でぶらりと巡る「へるんさんの城下町散歩」を開催します。事前申込は不要ですので、思い立ったらぜひご参加を。お待ちしています。

東日本大震災発生から1年

東日本大震災発生から1年となる日を迎えました。

1年前の3月11日、松江では小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)の縁で毎年開催されている「アイリッシュ・フェスティバル in Matsue」を2日後に控え、八雲会の関係者もその準備に追われていました。地震発生から2時間も経たないうちに、熊本で翌日に予定されていた「熊本2011 セント・パトリックス・デイ・パレード」の中止の知らせが入りました。松江のアイリッシュ・フェスティバルも、駐日アイルランド大使の要請により、催しの中核であるセント・パトリックス・デイ・パレードなどを中止する一方、アイリッシュ・パブなど一部の行事はチャリティーイベントとして実施することとなりました。被災されたみなさんのことを案じながらも、震災を受けて目の前に迫っていたことへの対応に必死であったのを、つい先日の出来事のように思い出します。

今日、松江では2年ぶりのセント・パトリックス・デイ・パレードを含む「アイリッシュ・フェスティバル in Matsue 2012」が開催されています。地震発生時刻の14時46分には、震災犠牲者に黙祷を捧げる予定です。ご来場のみなさんに私たちからもご協力をお願いする次第です。

さて、話を1年前に戻します。被災地である宮城県仙台市と石巻市は、私たち八雲会の友好団体である「みちのく八雲会」の活動拠点です。2010年に松江で開催した小泉八雲来日120年記念事業「ハーンの神在月」では、同会の門間光紀主宰に、八雲の原作による紙芝居DVD「稲むらの火」を活用した防災教育活動の現状と課題について報告していただいたこともあり、みちのく八雲会のみなさんの安否が気がかりでした。門間主宰から八雲曾孫の小泉凡さん(島根県立大学短期大学部教授)に電話があったのは、アイリッシュ・フェスティバル翌日の14日朝でした。その日のうちに、八雲会では震災義援金の募集を開始、以後数次にわたって、みちのく八雲会及びまちづくりNPOげんき宮城研究所への送金を行っています。その後、みちのく八雲会の会員のみなさん全員無事との知らせが松江にもたらされました。

5月の連休には、小泉凡さんが仙台・石巻を訪問、みちのく八雲会のみなさんを見舞いました。八雲会ブログに凡さんによるリポートを掲載していますので、この機会に改めてお読みいただければと思います。

11月26日、熊本大学で開催された小泉八雲来熊120年のイベントに、門間主宰ほか3名の、みちのく八雲会会員の姿がありました。この日は前年の「ハーンの神在月」に集まった全国の八雲関係の団体・施設のみなさんが再び一堂に会する場でもありましたが、あの大きな災害を乗り越えてみちのく八雲会のみなさんとも、遠く九州の地で再会できたことは、私たちにとって一段と大きな喜びでした。「こんなことでは負けません」レセプションでの門間主宰の挨拶が印象に残っています。

この冬、みちのく八雲会の会報が松江に届きました。震災を乗りこえて続く全国の八雲関係団体・施設との交流の様子が、1枚のA4紙に凝縮されています。その末筆には「みちのく八雲会創立10周年記念事業」を8月末または9月初めに石巻市で開催予定である旨の記載があります。一昨年の松江、昨年の熊本、今年5月(予定)の隠岐につづき、この夏の終わりは東北で、全国の八雲関係団体・施設のみなさんとご一緒することになりそうです。

2012年は小泉八雲隠岐来島120年、あけましておめでとうございます

新年あけましておめでとうございます。

昨年の年頭のご挨拶にひきつづき、今年も120年前の話題で新年最初のブログを始めましょう。1892(明治25)年、小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)は松江から転勤間もない熊本の地で、来日後2度目の春を迎えました。松江で出会った士族の娘・小泉セツと、セツの養家であった稲垣家の人々を家族に得て、八雲は今までないにぎやかな正月をことほいだのではないでしょうか。熊本にお住まいの方は、そんな想像をめぐらしながら、八雲が当時暮らした小泉八雲熊本旧居(熊本市安政町)を訪れるのも楽しいかと思います(なお、小泉八雲熊本旧居は例年1月3日まで年末年始の休館日です)。

八雲とセツは同年夏、博多、神戸、京都、奈良、そして島根県の美保関と隠岐諸島をめぐる長い旅に出ます。特に隠岐への旅行は、八雲の日本での第一作『知られぬ日本の面影(Glimpses of Unfamiliar Japan)』に収録されている「伯耆から隠岐へ(From Hoki to Oki)」として作品化されました。1992(平成4)年に当時の駐日アイルランド大使を迎えて八雲の来島100年を盛大に祝った隠岐郡海士町では今年、来島120年を記念する事業の実施が計画されつつあります。詳細が明らかになりましたら、八雲会のホームページでもご案内します。

2012年も八雲会をよろしくお願い申し上げます。

チャリティートークイベント「モダン・アイリッシュ」義捐金・寄付金が「まちづくりNPOげんき宮城研究所」へ

八雲会ブログでもご紹介しましたチャリティートークイベント「モダン・アイリッシュ:ライフ&ミュージック」(2011年12月10日、松江市市民活動センターSTICビル)に寄せられた義捐金・寄付金が、「まちづくりNPOげんき宮城研究所」に寄付されたことが、同NPOおよびイベントを主催した山陰日本アイルランド協会のサイトで紹介されています。

支援金(みちのく八雲会/まちづくりNPOげんき宮城研究所のサイト)
アイリッシュ・チャリティー・イベント「IRELAND supports JAPAN モダン・アイリッシュ〜ライフ & ミュージック」義捐金および寄付金のご報告と駐日アイルランド大使のメッセージ(山陰日本アイルランド協会のサイト)

2011年の八雲会サイトの更新はこれが最後になります。みなさま、本年も当会にご支援・ご協力くださり、また当サイトをご覧くださりありがとうございました。新年まで9時間余りとなりましたが、どうぞよいお年をお迎えください。

小泉八雲記念館「小泉八雲のKWAIDAN展」が会期延長、2012年3月20日まで

小泉八雲記念館(松江市奥谷町)で12月25日(月)に会期末を迎える予定だった企画展「小泉八雲のKWAIDAN展:翻訳本と映画の世界」は、好評につき来年2012年3月20日(火)まで会期を延長することになりました。なお、八雲会は同展を後援しています。

小泉八雲のKWAIDAN展:翻訳本と映画の世界

松江では、小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)の怪談ゆかりの地を夜に訪ねる文学ツアー「松江ゴーストツアー」が通年実施されており、また、3月11日(日)にはアイルランドの祝祭セント・パトリックス・デイ・パレードを中心とする「アイリッシュ・フェスティバル in Matsue」が、八雲のルーツの一つがアイルランドにあることにちなんで開催される予定です。これらとあわせて同展を楽しむのもよいでしょう。冬の松江にどうぞお出かけください。


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