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『湖都松江』第28号、特集は「小泉八雲 没後110年」

『湖都松江』第28号
 
松江文化情報誌『湖都松江』(松江市文化協会)の第28号が「小泉八雲 没後110年」と題する特集を組んで、ラフカディオ・ハーン(小泉八雲)の命日9月26日(金)に発刊されました。その内容を簡単にご紹介します。


小泉八雲記念館企画展「ヘルンと家族」からのメッセージ
小泉凡
(小泉八雲曾孫、小泉八雲記念館顧問)
家族愛に溢れる家庭を築いたハーンと家族のエピソード。

ハーンの再話文学の世界性:生母ローザ・カシマチと「雪女」
池田雅之
(早稲田大学教授)
母との生き別れを経験したハーンが描く女性たちと、ハーンの再話文学にみる倫理観と人間観。
※ギリシャ小泉八雲没後110年記念国際シンポジウム「オープン・マインド・オブ・ラフカディオ・ハーン:西洋から東洋へ」での発表に加筆の上和訳。

志賀直哉 ハーンに学ぶ
高橋一清
(『湖都松江』編集統括)
志賀を通してハーンが日本の近代文学に与えた影響。

小泉八雲の思い:「科学」の進歩と人の心
山田太一
(作家、脚本家)
テレビドラマと舞台『日本の面影』の作者が語るハーンの魅力。
※明治大学リバティーアカデミー「小泉八雲の面影:日本人の原郷 松江、そして島根」での講話。

八雲作品 背後の世界:小泉セツと作家の妻の役割
出久根達郎
(作家)
「生神様」「停車場にて」を中心に。セツがハーンに語る話をどのように集めて読んだかに関心を寄せる、古書店主でもある著者らしい視点も。
※明治大学リバティーアカデミー「小泉八雲の面影:日本人の原郷 松江、そして島根」での講話。

小泉八雲と私

ハーンの奥さんの「思ひ出の記」
溝口善兵衛
(島根県知事)
高校時代以来の疑問に答えた「思い出の記」。

小泉八雲と父の思い出
志村節子
(画家)
ハーン作品を翻訳した父・田村三千稔の思い出。

偉大な先輩
ダスティン キッド
(島根県立大学短期大学部松江キャンパス総合文化学科講師)
山陰に魅了されるうちによく耳にするようになった「小泉八雲」の名。

八雲の笑い
長谷川博子
(川柳作家)
散歩道で出会う塩見縄手の胸像とカラコロ広場のプレート。

幽霊に会いたがる男の話:小泉八雲へのオマージュ
長岡真吾
(島根大学教授)
「これが小説ではなく新聞記事であることに、太郎は驚きとやりきれなさを覚えた。……人にはいえないが、自分にも同じことが起こらないかとずっと願ってきた」

写真は語る
松本民栄
(松江文学学校)
小泉凡さんから複写を依頼された写真と出会って。

非日常の重み
松本英史
(松江市広報専門監)
ハーンとの出会いから半世紀。筆者は『市報松江』に「神国の首都」を連載中。

八雲と松江、松江と八雲
内田融
(八雲会事務局長)
「なぜ八雲がとりわけ松江を愛し、深い思いを注いだのか」、そして松江の人たちが八雲に親しみ受け入れるのはなぜか?


ハーン作品の翻訳者・桒谷定逸
桒谷郁
(松江文学学校)
『読売新聞』にハーンの随筆の日本語訳を連載した桒谷定逸(くわたに・さだいつ)。叔父は若槻礼次郎。筆者は定逸の孫。

美しい文学:平川祐弘個人完訳 小泉八雲コレクション『骨董・怪談』を読む
福賴尚志
(『湖都松江』編集委員)
平川編「小泉八雲名作選集」(講談社学術文庫)と比較して本書の特色。「徹底して日本の読者の目線に立ち訳文を吟味する」平川の翻訳姿勢。

『八雲の妻 小泉セツの生涯』の舞台裏:三度、八雲とセツの物語を書にし
長谷川洋二
(八雲会会員)
セツとの出会いから新著『八雲の妻』に至るセツ研究の道のり。

ギリシャへ ギリシャから:国境を越えた「ハーンのオープン・マインド」
小泉祥子
(ギリシャ小泉八雲没後110年記念事業実行委員会事務局コーディネーター)
「オープン・マインド・オブ・ラフカディオ・ハーン」美術展としての出発から、今夏ギリシャでの没後110年記念事業、そして来年は……。


この号には、さきにお伝えしました《新作怪談》募集の優秀賞受賞作品も掲載されています。松江市文化協会や松江市内の書店などでお買い求めください。

vol. 28 | 松江文化情報誌『湖都松江』 | 松江市文化協会

『湖都松江』ではハーン没後100年の2004年、生誕160年・来日120年の2010年にもハーン特集を組んでいます。

vol. 7 | 松江文化情報誌『湖都松江』 | 松江市文化協会

vol. 08 | 松江文化情報誌『湖都松江』 | 松江市文化協会

vol. 20 | 松江文化情報誌『湖都松江』 | 松江市文化協会

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