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松江歴史館企画展「植田正治が撮る松江」と漢東種一郎

松江歴史館(島根県松江市)では、企画展「写真家・植田正治が撮る松江:変わらない風景と移り行く風景」が開催中です。

本展の中心は、写真集『松江』(1978年、山陰放送)に収められた1960年代の松江の四季。生涯、鳥取県境港市を拠点に活躍し、昨年生誕100年を迎えた植田正治の写真と、植田と同世代の松江の随筆家・漢東種一郎(かんとう・たねいちろう)の文章が、叙情的なモノクロームの風景を織りなしています。

漢東種一郎は松江市職員として勤務し、収入役にも就いた一方、出雲地方の文化を多くの著書に綴った文化人です。1965(昭和40年)年の第二次八雲会発足にもかかわり、のちに副会長を勤めました。

 

展示会場の壁には植田の写真とともに漢東の文章の引用も随所に掲げられ、展示室中央のケースには、写真集『松江』を囲むように、『出雲の方言』『出雲和紙』『松江/わが街』といった漢東の著書も納められています。また、歴史館のロビーでは、写真集を刊行した山陰放送が制作した植田と漢東の対談番組などの貴重な映像も公開され、写真集の背景や、松江の文化にかかわる二人の業績の一端にふれることができます。

春・夏の作品は5月25日(日)まで、秋・冬の作品は6月13日(金)から7月7日(月)まで展示されます。

6月中旬には写真集『松江』が復刊予定。楽しみにしている方は多いのではないでしょうか。

 

『山陰中央新報』の1面コラムにも本展が登場。

 

コラムでふれられている、漢東による食に関する文章を収めた『湖都松江』第27号。

 

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