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ニューオーリンズとラフカディオ・ハーン:ハーンを魅了した街とそのスケッチ

展覧会

基本情報

日時
2013年10月5日(土)〜2014年3月30日(日)8:30-17:00(受付終了16:40)
会場
小泉八雲記念館(島根県松江市奥谷町322)
料金
入館料:大人300円、小人(小・中学生)150円(毎週土・日曜日は松江市内に通学する小・中学生無料)
問い合わせ先
小泉八雲記念館 電話:0852 -21-2147

内容

趣旨

小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)は、1869年ロンドンまたはフランスのル・アーブルから移民船「セラ号」に乗って大西洋をわたり、アメリカ大陸にやってきた。

ハーン19歳の時である。シンシナティで8年間をすごしたのち、ミシシッピー川を南下してニューオーリンズを目指した。片道切符の旅を続けた彼にとっては最も長い途中下車をした場所のひとつで、1877年(27歳)から1887年(37歳)までの10年間を過ごし、ハーンはその後の人生を決定づけるいくつかの局面をここで迎えている。

ニューオーリンズは、フランスやスペイン統治時代の影響を色濃く残す街で、ヨーロッパ系白人とアフリカ人奴隷との混血や異文化の接触・融合による独自の混淆文化を開花させた大変魅力的な町であった。ハーンはクレオールという混淆文化の魅力に引き込まれていき、街のすみずみを歩き回り、諺、音楽、料理、ヴードゥー教、墓、怪談など魅力あふれる独特のクレオール文化の探求にのめりこんでいった。

1884年から翌年にかけて開催されたニューオーリンズ万国博覧会の日本館の展示品を通して、日本文化に眼を開いたのも看過できない出来事だ。

彼は、『デイリー・シティ・アイテム』という新聞社で準編集者としての職を得(1878年〜 1881年)、ジャーナリストとして記事を書きまくった。論説や書評などを書き、また「挿絵記事」を連載してこの新聞の人気を高めた。挿絵と言ってもハーンが描いたのは、木版の挿絵を入れたアメリカで最初の新聞風刺漫画というべきものだった。これらの記事は、政治的風刺や日常生活を扱ったものが多く、その中に彼のユーモアや思いやりがうかがえ、またその時代の社会背景が読み取れて興味深い。

またその頃、フランス文学の翻訳を手掛けるようなり、ハーンの文筆活動はさらに定評をよび、やがて『タイムズ・デモクラット』紙の文芸部長として招かれ、評論と翻訳を中心とするより文学的な記者として活躍した。こうして若きハーンは、ニューオーリンズで6冊の本[1]を出版して作家としてのキャリアを本格的にスタートさせ、次のステップへと移行する確実な足場を築いたといえる。それは、その後の訪問地、マルティニーク、そして日本へとつながるものであった。

この企画展では、ハーンが虜になったニューオーリンズの文化の特色や魅力に着目しながら、若きハーンが確立していったオープンマインドを、彼自身のスケッチや記事でたどりながら展示していきたいと考える。おもに、『デイリー・シティ・アイテム The Daily City Item』紙に掲載された、いわば彼の潜在的能力を引き出すチャンスを与えた「挿絵記事」約30点をパネル展示し、彼が見たニューオーリンズあるいは19世紀末のアメリカ社会や文化的背景、そして彼の「思考」を読み取ることを楽しんでいただきたい。また、ニューオーリンズ時代に出版した著書を中心に、ハーンが友人にあてた手紙や直筆の取材ノートなども展示する。ニューオーリンズ市の協力により提供していただいた当時のニューオリンズ(1970年代〜 80年代)の貴重な写真をちりばめた展示構成とし、その時代背景や風景を同時に楽しんでもらうことができる。

松江とニューオーリンズは、18世紀の街並みと川や湖という人文・自然双方の資源に恵まれた観光都市という大きな共通点がある。ニューオーリンズは一般的な北米の都市とは異なり、混淆的・非キリスト教的・呪術的な文化を特色とし、バイユーやスワンプという湿地に覆われた負の自然環境を逆に、最大限に観光に生かして輝いている町だ。「ゴーストツアー」という異界や怪談を資源として生かす試みを始めた松江とはその意味でも大きく響きあう。このように、松江市と縁の深いニューオーリンズ[2]でのハーンの足跡や興味をたどるパネル展示とともに、今後の松江の未来の観光や文化の在り方を模索することにもつながっていくことを期待する。

[1]『クレオパトラの一夜とその他幻想物語集』(1882年)フランス語翻訳、『飛花落穂集』(1884年)、『ゴンボ・ゼーブ』(1885年)、『クレオール料理』(1885年)、『ニューオーリンズ周辺の歴史スケッチと案内』(1885年)、『中国怪談集』(1887年)

[2]ニューオーリンズ市と松江市は友好都市であり今年20周年を迎える。ニューオーリンズへは2012年10月、久しぶりに市民訪問団が派遣され、テュレーン大学で造形美術展“The Open Mind of Lafcadio Hearn in New Orleans”や講演会が実施されたことから、しばらく低調だった交流に大きな弾みがついた。

オープニングセレモニー

2013年10月5日(土)9:00
どなたでも参加可能。
松江市・ニューオーリンズ市友好都市提携20周年を記念して来日するニューオーリンズ市からの訪問団も出席予定。

20131005neworleans

その他の情報

主催
NPO法人松江ツーリズム研究会、松江市
共催
島根大学附属図書館
後援
山陰中央新報社
協力
松江市立中央図書館、ヒストリック・ニューオーリンズ・コレクション
詳しい情報
http://www.matsue-tourism.or.jp/yakumo/neworleans/

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