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7月7日、八雲会定期総会でお待ちしています

いよいよ明日7月7日(日)、平成25年度八雲会定期総会を開催します。

会員以外の方にもご参加いただける恒例の記念講演会は15:00から。小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)の旧蔵書から自然災害に対する八雲の高い関心をうかがわせる英文資料を発見・翻訳した中川智視さん(明治大学兼任講師、武蔵野美術大学非常勤講師)に、「小泉八雲と服部一三—富山大学ヘルン文庫の調査と静岡福祉大学の企画展を経て」と題してお話しいただきます。

これまでにもホームページでご紹介してきましたように、中川さんは2011年、富山大学附属図書館ヘルン文庫に一括収蔵されている八雲の旧蔵書を調査する過程で、1896(明治29)年に東北地方で発生した明治三陸沖地震を当時の英字紙記者が取材した英文リーフレット“The Great Disaster in Japan, 15th June, 1896”(「日本での大災害 1896年6月15日」)を発見し、その翻訳を行いました。

この新資料の複写が中川さんの日本語訳とともに公開されたのが、晩年の八雲が夏休みを楽しんだ静岡県焼津市にある静岡福祉大学附属図書館で2012年に開催された「小泉八雲と自然災害——ヘルンさんからのメッセージ」展でした。同館で続いて開かれた「子どもの防災教材・稲むらの火誕生と服部一三——八雲を日本へ導いた人物」展にも中川さんは参加。来日前の八雲とニューオーリンズで出会い、のちに松江の英語教師の職を八雲に斡旋した官僚・服部一三に、自然災害というテーマで新たな光をあてました。今回の講演は、八雲と日本、そして松江を結びつけた人物として知られる服部の、日本地震学会初代会長や明治三陸地震沖当時の岩手県知事としての知られざる一面に出会う機会にもなるでしょう。

近年の八雲に関するニュースの中でも、特に注目が集めた話題をお届けする今年の記念講演会、どうぞご期待ください。松江市総合文化センター2階、視聴覚室でお待ちしています。

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“The Great Disaster in Japan, 15th June, 1896”(「日本での大災害 1896年6月15日」)と「小泉八雲と自然災害——ヘルンさんからのメッセージ」展については、会誌『へるん』第49号および下記リンク先でご紹介しています。また、富山大学学術情報リポジトリにも資料が公開されています。あわせてご覧ください。

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チラシ(PDFファイル:170KB)

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