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東日本大震災発生から1年

東日本大震災発生から1年となる日を迎えました。

1年前の3月11日、松江では小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)の縁で毎年開催されている「アイリッシュ・フェスティバル in Matsue」を2日後に控え、八雲会の関係者もその準備に追われていました。地震発生から2時間も経たないうちに、熊本で翌日に予定されていた「熊本2011 セント・パトリックス・デイ・パレード」の中止の知らせが入りました。松江のアイリッシュ・フェスティバルも、駐日アイルランド大使の要請により、催しの中核であるセント・パトリックス・デイ・パレードなどを中止する一方、アイリッシュ・パブなど一部の行事はチャリティーイベントとして実施することとなりました。被災されたみなさんのことを案じながらも、震災を受けて目の前に迫っていたことへの対応に必死であったのを、つい先日の出来事のように思い出します。

今日、松江では2年ぶりのセント・パトリックス・デイ・パレードを含む「アイリッシュ・フェスティバル in Matsue 2012」が開催されています。地震発生時刻の14時46分には、震災犠牲者に黙祷を捧げる予定です。ご来場のみなさんに私たちからもご協力をお願いする次第です。

さて、話を1年前に戻します。被災地である宮城県仙台市と石巻市は、私たち八雲会の友好団体である「みちのく八雲会」の活動拠点です。2010年に松江で開催した小泉八雲来日120年記念事業「ハーンの神在月」では、同会の門間光紀主宰に、八雲の原作による紙芝居DVD「稲むらの火」を活用した防災教育活動の現状と課題について報告していただいたこともあり、みちのく八雲会のみなさんの安否が気がかりでした。門間主宰から八雲曾孫の小泉凡さん(島根県立大学短期大学部教授)に電話があったのは、アイリッシュ・フェスティバル翌日の14日朝でした。その日のうちに、八雲会では震災義援金の募集を開始、以後数次にわたって、みちのく八雲会及びまちづくりNPOげんき宮城研究所への送金を行っています。その後、みちのく八雲会の会員のみなさん全員無事との知らせが松江にもたらされました。

5月の連休には、小泉凡さんが仙台・石巻を訪問、みちのく八雲会のみなさんを見舞いました。八雲会ブログに凡さんによるリポートを掲載していますので、この機会に改めてお読みいただければと思います。

11月26日、熊本大学で開催された小泉八雲来熊120年のイベントに、門間主宰ほか3名の、みちのく八雲会会員の姿がありました。この日は前年の「ハーンの神在月」に集まった全国の八雲関係の団体・施設のみなさんが再び一堂に会する場でもありましたが、あの大きな災害を乗り越えてみちのく八雲会のみなさんとも、遠く九州の地で再会できたことは、私たちにとって一段と大きな喜びでした。「こんなことでは負けません」レセプションでの門間主宰の挨拶が印象に残っています。

この冬、みちのく八雲会の会報が松江に届きました。震災を乗りこえて続く全国の八雲関係団体・施設との交流の様子が、1枚のA4紙に凝縮されています。その末筆には「みちのく八雲会創立10周年記念事業」を8月末または9月初めに石巻市で開催予定である旨の記載があります。一昨年の松江、昨年の熊本、今年5月(予定)の隠岐につづき、この夏の終わりは東北で、全国の八雲関係団体・施設のみなさんとご一緒することになりそうです。

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