基本情報
- 日時
- 2021年5月〜12月(全6回)
5月30日(日)、6月20日(日)、7月18日(日)、10月17日(日)、11月28日(日)、12月19日(日) - 会場
- 中村元記念館(島根県松江市八束町波入2060 松江市役所八束支所2階)
- 講師
- 横山純子(島根大学ラフカディオ・ハーン研究会事務局長、中村元記念館東洋思想文化研究所研究員)
- 料金
- (全6回)受講料10,600円(早割価格9,600円)+年会費3,000円
- 問い合わせ先
- 中村元記念館
内容
これまでの講座では次のようなことを行った。2017年度はラフカディオ・ハーン(Lafcadio Hearn, 1850─1904)の『日本瞥見記』(Glimpses of unfamiliar Japan)の作品に焦点をあてて、その表現について考察した。2018年度は来日前のハーンがアメリカ時代に書いた小説、1889年出版の『チタ』(Chita)と1890年出版の『ユーマ』(Youma)を取り上げ、ハーンの作家としての思いやその作品について考察した。そして2019年度はハーンの作品に見られる宗教や異界に対する思いを考察し、2020年度はさらにハーンが本格的に仏教の涅槃について述べている作品、1897年に出版された Gleanings in Buddha-Fields(『仏の畑の落穂』)に所収された“Nirvana─A Study in Synthetic Buddhism”( 「涅槃─総合的な仏教研究」)を読んだ。
“Nirvana─A Study in Synthetic Buddhism”の最後の言葉は“the outer-man is the ghost.”である。この場合の“ghost”(「幽霊」)は目に見えないものという意味で使われていると思うが、ハーンはその目に見えない異界の世界に幼い頃より興味を持っていた。今年度は異界をハーンが描き出した怪談を取り上げたい。怪談の中でよく知られているのがハーンの好きな「耳なし芳一」と「雪女」である。「耳なし芳一」と「雪女」等は訳されたり、朗読されたり、劇や映画になったりしている。今回は作品の創作過程だけでなく、作品が成立後どのような影響をもたらしていったのかも考えてみたい。これらの作品を中心にその作品の成立過程や作品の表現について探り、またその作品がどのように受容され、影響していったのかを通して作品の意味について察してみたいと思う。
(受講の手引きより)
その他の情報
- 申込受付期間
- 早割締切日:2021年5月23日(日)
- 詳しい情報
- http://www.nakamura-hajime-memorialhall.or.jp/touhou.html